10年ほどサイト制作業も請け負ってきている中で、リニューアル時に怖くなってしまう案件に遭遇してしまった経験も残念ながらあります。
開発にWordPressを使っているにも関わらず、テーマが汎用的に作られていなかったり、使いもしないJavaScriptプラグインが大量に埋め込まれたまま放置されていたり、HTMLファイルの構造がめちゃくちゃだったり。
サイト制作の怖いところは、完成したサイトが表示されている表面では変わりがないところです。ソースコードがひどい惨状だったとしても、見た目のデザインは整ってしまっているからこそ、WebやITに詳しくないお客様からの「サイトを作ってみたけれど結果が出ない」「WordPressなのに担当者が複雑すぎて更新できない」という相談につながってしまう訳です。
Webに詳しくない方が、信頼できるサイト制作会社やフリーランスを見つける時のポイントをご紹介します。
実績(ポートフォリオ)のページスピードをチェック
気になる依頼先を見つけたら、今までの実績サイトのページスピードをチェックしてみましょう。
以下のサイトにURLを入力するだけで簡単に調べることができます。
まずは、デスクトップのスコアを確認してみましょう。グラフがグリーンに表示されているなら、まず問題ないサイトです。

ただし、サイトに様々な外部サービスを設定していると、どうしてもスコアが下がってしまいます。Googleアナリティクス、Googleタグマネージャー、BowNowといったMAツールなどを分析のために設置しているサイトも最近では当たり前になっています。そのようなサイトならスコアが多少悪くても問題がなかったりします。
他にも、アニメーションやスライダーなど機能満載のサイトであれば、オレンジ色のスコア範囲なら問題ないとみなしても良いかもしれません。
次に、携帯電話でのスコアを確認しましょう。
スマホの表示スコアはパソコンよりシビアになるので、スコアがオレンジ色までは許容範囲のケースもあります。

サイト制作担当者なら納品前に必ずページスピードのスコアチェックをしているはずなので、赤色の異常値を叩き出しているサイトを制作していたとしたら理由を聞いてみることをおすすめします。
また、ページスピードをチェックするクライアントだと制作者に認識してもらうことで、よりSEOの内部施策を意識したデザインやコーディングを真っ先に提案してくれることに繋がる可能性もあります。
あなたの求めているものは、見栄えだけがいいおしゃれなホームページでしょうか。
きっと、違いますよね。
訪れてくれたユーザーに優しくてストレスなく表示され、お問い合わせに繋がるホームページなのではないでしょうか。
先ほど、とあるサイトのスコアを調べてみたら、驚愕の4だったのです。さすがにプロの仕事とは思えません。

W3Cでエラーチェック
W3CというWebで使用されている技術の標準化などを行う団体のサイトで、HTMLコードのエラーチェックをすることができます。調べたいサイトのURLを入力するだけです。
使用するJavaScriptプラグインによって敢えてエラーとなってしまうことも考えられますが、なるべくエラー0が望ましいです。サイト製作者なら、納品前にエラー0を心掛けます。
5年以上前に制作したサイトは、HTML5(すでに廃止されていますがわかりやすい表現なので使っています)やCSS3をまだ使用していないこともあり、バリデーションチェックに引っかかってしまうかもしれません。なるべく最新の過去実績で試してみてください。今は、HTML5の後継とCSS3でコーディングしているのが標準です。
Webに詳しくなる必要はありません
サイト制作の依頼を希望するお客様は本業に時間と思いを集中的に注いでいるからこそ、WebやITに疎くて当たり前なのだと感じております。そのまま、詳しくなる必要はないと思っています。
ただ、ごく稀に存在する表面的にはちゃんと見えるけれど裏はガタガタなサイト制作をされてしまわぬよう、ご紹介した3つのチェックサービスを活用してみてください。
打ち合わせ時にこの3つのサービスを話すだけでも、「このお客様のサイトは裏までちゃんと考えないといけない」と思わせられるかもしれません。